未婚女性を性急な結婚へと脅迫する「行き遅れ」などという言葉がありますが、焦って結婚して「行き倒れ」になるよりは、多少タイミングが遅くなってもじっくり構えて心穏やかに恋愛を楽しんだ方が、よほどマシなのではないかと思うのですが、如何でしょうか。
「あなたは一度結婚したんだからいいだろうさ」という声が聞こえてきそうですが、バツになった今だからこそ、冷静に結婚までのプロセスを観察することができるのです。
昔から「焦る乞食はもらいが少ない」と言いますが、焦って婚活している人に限って、異性から敬遠されがちな挙動をあらわにしていることが少なくありません。
ある目標に猛然と向かっていく姿というのは、基本的に男性の在り方です。それを女性が体現している場合、男性としては、ドン引きを余儀なくされます。「あぁ、この人、俺より強いかも」と感じてしまうと萎えるものです。特に最近の草食系男子であれば、その傾向は顕著でしょう。
また、そういった女性の場合、べったりと女性に依存してくる男性からは魅力的に映ることもあるようで、バリキャリで焦って婚活中の女性はぜひとも気をつけてみる価値があるポイントだと思います。
無論、女性から見てもあまりにもガツガツした男性というのは、ちょっとご遠慮願いたいと感じるものだと思います。渇望感丸出しというのは見苦しいだけでなく、当たり前の帰結として、人様から引かれます。
私は密かに「婚活ヒャッハー」と呼んでいるのですが、まださほど親しくもない相手に対して、「年収は?!仕事は?!相手に求める条件は?!ヒャッハー!」といった感じで結婚にまつわる諸条件を聞くなどという暴挙に出る御仁がおられます。
営業経験がある方であれば、お客様先に訪問したとして、のっけから価格や取引条件の話をしますか?しませんよね。
あなたは1度でクロージングできるような低額商品ではありませんよね。だとしたら、成約までの間に何度も何度もプレゼンがある高額商品のように、ゴールまでのプロセスを細かくフェーズ分けして、1回1回のコンタクトで踏むべきマイルストーンを明確にしておき、会うたびに次につなぐことに集中して、そのプロセスを楽しむことが重要なのではないでしょうか。
すなわち、一気呵成に攻め込むのではなく、自分のことをある程度先に話しつつも自分が話したよりも多く相手の話を聴くくらいのつもりで話を引き出し、コンタクトの最後には必ず「また会えたらうれしい」という気持ちを伝えておくこと。
普通に考えて、そういった中長期的な視座に立った戦略が必要になるはずなのですが、これを豪腕営業で短期決戦に持ち込んで、なんとかかんとかうまく成婚にこぎつけたとしても、戸籍に聖痕を残して行き倒れとなる方が少なくないのです。嘆かわしや。
ちなみに、クロージングのプロセスですが、相手が男性であれば、結論を出す瞬間は相手に委ねて主導権を握っている感じを醸成してあげることで、コントロールされているという不快感を持たせてしまうことなく、誘導に乗ってもらいやすいと思います。相手が女性の場合は、気分を盛り上げておいて、最後の背中を押してあげるのがよろしいかと。
何事もそうですが、焦りや緊張は常に好ましくない結果しか生みません。相手にアプローチさせる隙を与えない限り、向こうから手札を切ってくるということは起きないのです。
日頃から、女性なら男性に「エスコートさせる隙」を、男性なら女性に「やわらかい空気感」を演出してみては如何でしょうか。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
あなたに素敵な人生のひとときが訪れますように♪