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命懸けの暇人

  • 2013年7月7日
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私たちの可処分時間を奪って行くPCやスマホなどの便利であるはずのツール。こなせども終わりの見えない仕事。どめどなく押し寄せてくるイベントのお誘い。とかく現代人は忙しいものです。

趣味に使う時間を捻出するのにもひと苦労ふた苦労必要で、場合によってはまったく時間が取れないという人も少なくないでしょう。

そんな中で、武道、茶道、華道など、「道」と名のつく天井のない上達を志すものとして、如何に稽古に勤しむべきかを考えてみたいと思います。

達人のサイエンスによれば、10,000時間で多くのことはマスターできるそうです。マスターといっても、天井がない前提ですから、「それなりに使い物になる」レベルには到達するという程度の意味だと思っていただければと思います。

10,000時間というと、毎日8時間訓練したとして、約3年半でクリアできる時間です。現代に於いては、フルタイムの職業としてそれにたずさわった場合でも、訓練に書かれない工数も考えると、4、5年程度かかるということですね。10,000時間を趣味程度にやろうと思うと、たとえば、週に2時間かけた場合ですと、5,000週、即ち、96年程度かかり、マスターする前に人生の幕を閉じることになります。5倍の週に10時間をかけたとしても、17年近くかかる計算です。

ということは、あれこれ手を出して時間を分散投資することは、器用貧乏というか、結局何も身につかずに人生を終えることに直結するのではないかと思うのです。ランチェスター戦略的ですね。1つ1つ、1点集中して各個撃破してから進まないと、気がついたら自分が煩悩に撃破されていたという自体になりかねません。

江戸時代の武士は、基本的にあんまり仕事なんてなかったわけですし、ましてや残業なんていうものはないわけで、他に仕事があるとしたら、人によっては畑仕事や内職くらいのもので、現代人とくらべたら、全くもって日々暇だったようです。

それ以外の時間は何をやっているのかと言えば、剣術の稽古やお勉強をしているわけです。言わば、余暇を持て余す生活を送りながら、場合によってはいつでも命のやり取りが発生し得る緊張感のなかで、日々圧倒的な稽古量をこなし、研究に時間を費やしていたわけです。そんな生活を送っていたら、やる気さえあれば、誰でも達人になって当たり前というか、そうならない方がおかしい状況です。

片や現代人。ぜんぜんそんな時間はないです。ネットをはじめとする便利な世の中になったことで、質的に時間が短縮できるのかというと、そうではなさそうです。多くの情報に短時間のうちにタッチすることはできると思いますが、見取り稽古というのは、日頃の稽古で習得していることの範疇とその周辺領域のことしか学ぶことができないものです。また、ある程度の情報処理能力がないと、返って混乱を招くことにもなりかねません。

従って、ツールや環境が変わったことで、返って道を極めることが困難になったとも言えるかもしれません。現代人が昔と比べて有利なことがあるとすれば、入り口の段階で先生を比較的自由にたくさんの選択肢のなかから選べるようになったことくらいでしょう。昔でしたら、誰に習うかは、生まれた環境にかなりの制約を受けることになったでしょうから。

ということで、現代人の歩む「道」は、それを本業と為すか、さもなくば、余暇の全てを1点に集中投資することを常に心がけるという、実は昔ながらの方法に頼らざるを得ないのではないかと思うのです。

時間を分散投資してしまっていませんか?

最後までお読みくださり、ありがとうございます。

あなたに素敵な人生のひとときが訪れますように♪

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ハマの旦那

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ハマの旦那
算命学・人相観などを用いて組織開発・人材開発支援をいたしております。
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