体の鍛え方には2つの側面があると最近思います。
1つはいわゆる鍛錬。何をするにせよ時間とエネルギーを投じてやらなければならないこと。
もうひとつは、原理選びとでも言えばいいでしょうか。実際には師匠選びということになるのですが、どういった認識に立って取り組むかで、同じ山の頂に登るにしても距離感がまったく変わってきます。
合気道あたりで、どうやってかけたのか、まったくもって不思議に観える技というのがありますが、種明かしをしてしまえば、単なる古典力学の世界です。決して量子力学の世界でも気の世界でもありません。もちろん、気を使っている技というのは存在しますが、多くはないですし、相手に直接作用を及ぼす部分はやはり古典力学です。
こういったことをはっきり提示せず、神秘のベールに包んだままにしておく先生は、単純にネタバレが怖いのでしょうけれど、弟子としては迷惑千万というか、いたずらに上達が遅れるだけなのです。
たとえば、合気道には嘘、偽り、無駄が多いです。本質を掴んでおられると思われる先生はいらっしゃいますが、それをストレートに教えてくれる先生はまずおられません。
武道業界は、もともと侍の生業だった経緯から、技を秘匿する体質にあるのは致し方ないことだと言えますが、時代錯誤も甚だしいというか、残念なことです。
さて、体の鍛え方をドラクエに例えると、「レベルを上げること」と「強い武器を手に入れること」が違うようなものです。
「レベル上げ」が鍛錬で「武器の入手」が原理選びです。
実際のゲーム上ではあり得ませんが、レベル1でもロトの剣を持っていたら、それなりに強いと思います。逆にレベル99なら素手でもそれなりに強いですが、武器を持たない意味が分かりません。
最初から最強の装備を選べるとしたら、レベルが低くてもゲームの進みは圧倒的に速くなるように、何かを始めるときに、最初から最速で進める原理を選択することが重要だと思います。
知識も経験もないところに足を踏み入れる際は、原理の選択は難しいのですが、なるべく先達に話を聴き、在り方を観て、技を観て、総合的に判断するしかないでしょう。
そして、足を踏み込んでから、より良い原理が見つかったら、すぐにそちらを選択することです。
本質は常にシンプルなのですが、複雑怪奇な解釈をしてしまっていることが往々にしてあるので、注意が必要です。
「名馬は常にあれど、伯楽は常にはあらず」のことわざの通り、うまく構築された原理原則は常にあるのですが、それをシンプルに提示してくれる先生は少ないものですね。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
あなたに素敵な人生のひとときが訪れますように♪