人は皆、神の造りし遊びやゲームに夢中である。
神は、宇宙一のプロデューサーであり、異色の脚本家であり、天才ゲームメーカーであり、なおかつ巨大アミューズメントパーク、その名は地球のオーナーでもある。
だから無いものが無いし、ありとあらゆる遊びやゲームをそろえて、人を骨抜きにする。
オモチャ、TVゲームに始まって悲劇・喜劇にホラーにサスペンス、家族ゲームに愛人ゲーム、買い物ごっこにお姫様ごっこ、酒にギャンブル・覚醒剤、チャンバラごっこに戦争ごっこ、とどめは核を使った火遊びだ。
空から見ていた天の母、放蕩息子に呼びかける。
“もう充分遊びましたか。そろそろお家に帰る時間ですよ”って。
どんな人でも、人はいつか必ず全てを放下させられる時がくる。
その時をこの世では“死”といい、反対に、生きているうちに自らすすんで余計なもの一切放下することを“解脱”という。
言葉のうえにおいてはどちらも同じ放下だが、両者には天と地ほどの開きがある。
これに気づく人は少ないし、ましてや後者を選ぶ人はなお少ない。
シンデレラよろしく、時刻は只今23時59分、まもなくお家に帰る馬車が出る。
心ゆくまで遊びますか、それとも母のみ胸に帰りますか。