もうすぐ、光の本源に戻るノンストップ高速バスが発車する。
人類が待ちに待っていたバスである。
できるなら全ての人に乗って欲しい。
なぜなら今度のバスをのがすと、次は再度数万年の歳月を待たなければいけないことになるからである。
予定ではバスの便数は3便ある。
ひょっとしたら臨時便が出るかもしれないが、あまり期待しない方がいい。
第1便は発車時刻が迫っているので急ぐこと。
料金はお金ではなく愛でお支払い下さい。
後払いではなく先払いです。
いささかでも不安な人は、胸のポケットの中の愛を確かめておいて下さい。
第2便は、混雑が予想されますのでお早めに乗り場にお集まり下さい。
なお車内にゴミは持ち込み禁止です。
特に執着という名のゴミを始末し忘れがちですので、ご注意下さい。
第3便は、乗り場が遠くなり、山あり谷ありの険しい道のりになります。
背中と両手に山ほどのガラクタを後生大事に抱えている人、乗り場に着くまでにクタクタになって、後生が一大事になるでしょう。
あなたのバスがどれなのかはわかりませんが、バスに乗るには何も難しいことはないし、誰でも乗れるようになっている。
ただ小綺麗にさっぱりとして、あとは自分の足で乗り場まで歩くことが必要なだけ。
そして皆さんが歩んだ道が、後から続く人の道しるべとなり、多くの人を佑けることになる。
皆さんの一挙手一挙動が、これから起こる地球と人類のアセンションに少なからず影響を与えるといったら、「まさかそんなことある訳がない」という返事が返ってくるかもしれないが、事実は小説よりも“奇”であり、56億年に一度のこの“機”を、自らの発する良い“気”で、自分は誰かを極めた人の中には、みんなが憩うやすらぎの大きな“木”となる人もいるでしょう。