何かしらの成功を収めた人に対し、あなたが成功された原因は何ですかと聞くと、決まって数多くの失敗やホロ苦い体験をしたことが支えとなったというようなことを異口同音に話されるが、世間でよく使われる「失敗は成功の元」は、実は極めて奥の深い真理の言葉なのである。
失敗して苦しんだからこそ、また誤りを犯し悩んだからこそ、人はひとつづつ賢くなって成功の段階を上がってゆけるのであって、何も突然空から降って湧いたような既に出来上がった成功などというものは、どこにも存在しないのである。
人類の誰しもが、愛をより深く理解するため、生まれる前に全ての記憶を消され、また持てる能力のほとんどを削がれ、無知無能に近い状態でこの地球に生まれ、故に生まれてから死ぬまで数限りない失敗や誤りを犯し、そのたびごとに悩み苦しむことを繰り返す人生を歩むが、その悩み苦しんだ体験とそれを克服してゆくプロセスこそが、人類にとってこの上もない霊的な成長をもたらしていることを、人類はそろそろ理解する必要がある。
今回の人生でたとえ何が起きようとも、それは生まれる前に自分で選んだことが起きているのであって、それが起きたことによって貴重な体験をしているのだ、ということに一日も早く気付かなければいけない。
人生の主な出来事は、
→生まれる前に自分で作成したブループリントに基づいていて
→それを実際に体験し
→そして悩み苦しみ
→落ち込んであれこれ考え
→何かにハタと気付き
→ひとつ賢くなる
→それで全て良かったのである。
だから、これまでに何があったとしても、またこれから何が起ころうとも、全ては自分で選んだものがただ単に実現しているだけのことであって、それが体験でき、そしてまたひとつ賢くなれる、ということは実はこちらの方から授業料をお支払いしなければならないほど有難いことなのである。
したがって、貴重な体験の場、賢くなるチャンスを与えて下さった神に対して、恨みつらみをブツブツ言うのではなく、素直に感謝できるようにならなければいけない。
「神様いつもありがとうございます。今回もまた失敗をさせて頂いたおかげで、またひとつ賢くなることが出来ました」と。