前略 みなさま
家族・友人・恋人・お金・財産・仕事・地位・名誉・病気・老後・結婚・育児・・・・・人間の悩みが尽きることはありません。
それでは、何故人間はかくも悩むのでしょう。
肉体があるからですか、それともエゴが強いからですか、あるいは欲深いからですか、また無知だからですか、皆さんも是非一度考えてみて下さい。
肉体、エゴ、欲、無知、なるほどこれらは、どれとても間違いではありません。
間違いではありませんが、かといって本質を突いたものではないのです。
もっと、そうしたものの背景というか、宇宙的な視点から全体像を把握しなければ、なかなか正解は浮かんできません。
答えを聞いたら「なーんだ」と思われるかもしれませんが、それぐらい簡単なことです。
でも、そうした現実をご存知の方は、多分ほんの一握りでしょう。
正解は、地球でのゲームが、人間がアレコレ悩むように最初から設定されているから悩む、ということなのです。
どんな人でも必ず悩むように、仕組まれているから悩むのです。
簡単すぎて「あほくさ」と思われるかもしれませんが、これがズバリ正解なのです。
そもそも地球でのゲームの中心テーマは、悩みや苦しみにどう対応することが出来るかを、模索することなのです。
ですから、人間が悩まないとゲームが先に進まないので、物心がついてから亡くなるまで、目一杯悩むように、最初から完璧に仕組まれているのです。
ですが、生まれる前に全ての記憶を消されてしまうため、何が何やらわけのわからないまま、あの世で作成した予定表に基づき、皆さん悩み苦しむのです。
ですから、どんな人でも悩んで当たり前であり、悩むことが恥ずかしいことでも、悪いことでも、何でもないのです。
悩んで悩んで悩みぬいた末に、どのようにうまく対応することが出来るかを、皆さんご一緒に、手と手を携えてというか、時には足の引っ張り合いをしながら、模索しているだけのことなのです。
そして、生涯を通して様々なことに間断なく悩めるように、この地球には、肉体という宇宙最悪の制限服を筆頭に、ありとあらゆる悩みの種が用意されているし、また悩みをより深刻にするために、エゴや欲などの各種の悩みの促進剤みたいなものも、ごまんと設定してあるのです。
肉体が宇宙最悪の制限服と聞くと、何となく違和感を抱かれる方がいらっしゃるかも知れませんが、実は肉体こそが人間の悩みの大半を占める、もっとも厄介な代物なのです。
何故なら、肉体があるがゆえ、食べたり、飲んだり、出したり、着たり、稼いだり、寝たり、病気したり、老いたり、死んだり、することから逃れられないからです。
もし、肉体が消滅して意識体だけになったら、そんな七面倒くさいことなど、何ひとつとしてする必要がないのです。
ですから、肉体は宇宙最悪の制限服なのです。
釈迦は肉体に付随する感覚こそが苦しみの元である、またキリストも肉体意識こそがサタンである、と諭されましたが、まさにそのとおりなのです。
それでは、そうした悩みや苦しみの海みたいな地球で、どうしたら極力悩まないで過ごすことが出来るのでしょうか。
宇宙の真理を勉強して無知を解消し、エゴや欲を上手にコントロールし、かつまたコツコツと愛を実践すれば、それでよいのでしょうか。
なるほど、これも先ほどと同じく、決して間違いではありません。
間違いではありませんが、これだけでは、どうしても画竜点睛を欠いてしまうのです。
こうしたことを実践する前に、より根本的なことをきちんと把握しておく必要があります。
何のことかというと、それは、悩みの本質とは何か、悩みとはそもそも何がどうなったものなのか、ということです。
これがきちんと把握されていないと、後々やることなすこと皆中途半端になってしまうのです。
良い例が、宇宙の真理やエゴや欲などに通暁しておられるはずの宗教家です。
彼らが、何故皆さんと同じように悩んでいるおられるのかと言うと、そうしたことをきちんと把握されていないから、そうなるのです。
それでは、悩みの本質とは一体全体何なのかというと、それは、自分が考えたとおりにならない、思ったとおりにいかない、ということなのです。
言葉を変えれば、考えたことと現実とのギャップが、悩みの本質なのです。
自分が考えたとおりにならないからこそ、人は悩むのです。
考えたとおりになったら、誰一人として悩む者などいないのです。
当たり前の話のようですが、これが意外な盲点なのです。
この点がしっかりと把握されていないから、宗教家といえども迷うのです。
それでは、どうして自分の考えたとおりにならないのかと言えば、考えたことが正しくないから、そうならないのです。
もし、考えたことが正しければ、少々時間がかかっても、必ずそうなったはずなのです。
何故なら、正しい思考は必ず現実化するのが、この宇宙の基本的な約束事だからです。
それではどうして、考えたことが正しくなかったのかといえば、考えたことの中に愛がなかったか、もしくは愛が足らなかったから、正しくなかったのです。
また仮に、それらしきものがあったとしても、愛ではなく、愛に似たエゴだったのです。
宇宙の実体とは、愛そのものです。
ですから、正真正銘の愛に基づいたものは、必ず現実化するのです。
それが現実化しなかったということは、考えたことの中に愛がなかったか、愛ではなかったのです。
また、自分の考えの中に愛がなく、正しさを欠いているにもかかわらず、間違った考えをゴリ押しして、廻りばかりを変えようとしたから、益々考えたとおりにはならなかったのです。
間違っている自分の考えを変えもしないで、廻りが変わるわけがないのです。
こうしたことも、皆さんが見逃してしまう意外な盲点です。
それでは、どうやって悩みを解決したら良いかですが、悩みをひとつひとつ個別に解決するという考え方よりも、悩みの元となっているものを、根こそぎ一掃してしまうような発想が大事です。
悩みの元とは、自分の間違った考え方そのものです。
これを根底から変えなければ、いつまでたっても悩みは尽きません。
悩みを元から根絶するための唯一の方法が、いつも申し上げている、愛の実践です。
悩みとおさらばするには、愛の実践をとおして、常に心を愛で満たすことが何よりも大切です。
他に方法などありません。
自分が愛溢れる人間になれば、ほっといても廻りは変わっていくし、仮に廻りで何が起ころうとも、自分がそのことに振り回されることは、ほとんどなくなります。
何故なら、廻りは廻りでやらなければならない各自の宿題をやっているに過ぎない、ということが、自然とわかってくるからです。
皆さんの心が愛で満たされるにつれ、悩みも苦しみも迷いも急速に減少していきます。
たとえ病気や死でさえも、無理なく自然と受け入れられるようになります。
皆さんは、こうしたことを体験・検証されるために、この地球に生まれてこられたのです。
様々な引っ掛けに、いつまでも惑わされているようではいけません。
是非ともご自分の宿題を、今すぐにでも片付けてください。
どうか、よろしくお願いいたします。
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