「どの木より、根深きものは、おのがエゴ」
「他ならぬ、自分が撒いた、エゴの種」
某月某日、○日目
イランの次は中東つながりで、隣国イラクで使われた劣化ウラン弾の話である。
1991年の湾岸戦争時、使用した劣化ウラン弾は戦車砲弾5000発と機銃砲弾95万発で総計320トンだと米軍は公表している。
だが、この数字にはサウジやクウェートで試射された分などは含まれておらず、旧日本軍の大本営発表と同じく多分に粉飾された数字である。
また仮に、本当にこれだけだとしても、広島型原爆の実に4000~5000倍の放射能がイラクでばら撒かれたことになる。
イギリスのマスコミが暴露した英国原子力公社の秘密文書には、5000発の戦車砲弾で使用された劣化ウランをもし人が直接吸入した場合、50万人が死にいたるであろうと試算してあった。
続く2003年の対イラク戦でも大量の劣化ウラン弾が使用されたが、今回は湾岸戦争症候群を患っている元米軍関係者から多数訴訟を起こされていることもあり、米軍はほんの一部を公開しただけで全部の使用量に関する具体的な数字は明らかにしていない。
だが、劣化ウランが以前にもまして多種多様の武器に加工され、対イラク戦であたかもこれらの実験場の如く大量に使用されたことは、バクダッド市街やその他の主要都市の中心部でも多数の使用済み砲弾が確認されていることからみてほぼ間違いない。
少なくとも前回の4~5倍の劣化ウラン弾が使用されたのではないかというのが、事情通の見方である。
湾岸戦争後、イラク国民はもちろんのこと、米・英軍の多数の関係者がばら撒かれた放射能によって白血病などのガンで亡くなったり今もなお苦しんでいるが、今回は前回を上回る被害者が出てくるのは確実である。
これに対し米政府と米軍は、いまだに劣化ウラン弾が健康に及ぼす影響は軽微である、という幼稚なウソを繰り返し、開き直りとも取れる対応に終始している。
川口外務大臣は昨年、米政府のコメントをそっくり引用し、劣化ウラン弾の人体や環境に対する影響はほとんど無い、と国会答弁をしたそうだが、自衛隊が派遣されているサマーワ周辺でも、劣化ウラン弾が使用された痕跡が多数確認されており、そのうち問題が表面化してくることになるだろう。
また、日本国内の米軍基地で劣化ウラン弾が保管されたり試射されている可能性について、一部のマスコミが報道している。
劣化ウラン弾は核兵器と比較し、爆弾としてのメカニズムや放出される放射能の種類が異なるが、放射能を撒き散らすタチノワルイ大量破壊兵器であるのは明白である。
本来であれば、大量破壊兵器を探し出し除去しにゆくはずのものが、新種の大量破壊兵器を自らすすんで使用していた、なんて笑えない話だが、これが今も昔も変わらぬ戦争というものの実態である。
私は今回たまたま劣化ウラン弾の話題を持ち出したが、そのわけは何も米国や米軍に対する敵愾心を煽ろうと思ってのことではない。
飢餓や貧困、難民や虐待など、その他の話題でも良かったのである。
政府や政治家やマスコミやジャーナリストが積極的に取り上げないからといって、知らなくても当たり前だと思うのではなく、逆にもしそうであればあるほどより積極的にこうした悲惨な状況に関心を持って頂きたいのである。
誰かが悪いことをしているということ、それ自体も確かに問題である。
だが、様々な悲惨な状況に接しても、平然と無関心でいられるということの方が、本当はより深刻な問題であるということを、皆さんに是非認識して頂きたかったのである。
マザーテレサはかつて「愛の対極は、無関心である」と明言された。
悲惨な状況を目の当たりにしても、無関心でいられる氷のような冷たい心こそが愛の正反対である、という意味である。
マザーは艱難辛苦の末、無関心こそが、この地球がいつまでたっても良くならない根本原因だと見極められた。
そしてマザーが見極められたとおり、無関心というシンドロームが今の地球をスッポリと覆いつくしている。
だが、この世を悪くしたのも人間なら、反対に良くすることが出来るのも人間である。
ただし、どこかの誰かさんがどこからともなくスーッと現われて、この世を変えるわけではない。
今人間として生きている皆さんこそが、この世を変える機会を等しく与えられ、この世を変えるために生まれてこられたのである。
そして、この世を変えることが出来るのは、皆さんの愛だけである。
もし何かピーンとくるものがあれば、どんな小さな愛からでもよいから、是非とも実践して頂きたい。
皆さんの小さな愛が集まったものが、いつしか愛の大河となり、この世を根底から変える驚異的な原動力となる。
奇跡は信じるものではない。
皆さんが自らの愛で起こすものである・・・・・。
「新世界秩序」なる謀略に基づき核の先制攻撃を明言したり劣化ウラン弾などのタチノワルイ兵器を平気で使用したり年を追うごとに露骨さを増してきた影の世界政府主流派、核を中心とした軍備再編を前面に打ち出す一方パトロンであったユダヤ系資本家や政治家を次々に追い落とし民族主義と独裁化路線をひた走り始めた露首脳部、改革派を弾圧しイスラム原理主義の看板を下ろそうとしない頑固印のイラン保守派、アメリカとの蜜月にかげりが目立ち一段と不安定化してきたサウジ王家、潤沢な資金とイスラム式神風特攻隊でエスカレートする一方のイスラム過激派、爆発する国内消費と国際商品確保のギャップに危機感を抱き始めた中国上層部、歴代のお歴々と同じく弱みを握られ首輪をつけられたどこかの首相、いにしえからの預言劇場に予定されている役者さんたちが揃いつつあるようにも思えるが、単なる気のせいなのだろう・・・・・。
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