日々のタスクに押し流される感覚を誰でも一度は経験したことがあるはずです。「働けど働けどなお我が暮らし楽にならざりじっと手を見る」ではありませんが、怒涛の勢いで押し寄せてくるタスクに翻弄されている状態。
もしくは、やたらとセミナーやワークショップに参加してみたり、本を読んだり、幅広いジャンルの学びを広く浅くしていて、特にあまり深まりがない状態が続いていること。
私はこれを「ドリフト人生」と呼んで避けています。
ドリフトとは、タイヤが滑りだす限界を超えた状態をうまくコントロールしながら車を走らせる方法のことで、見た目や音は派手ですが、実際は遅いし、タイヤがすぐにすり減ります。F1やルマンなど、世界最高峰のレースの世界で誰もドリフト走法を採用していないことからも、これが非効率的な走り方だということが分かります。
たとえば、こんな感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=il986P_ooEE
ドライバーもサイドブレーキ引いたり、クラッチ蹴ったり、ジタバタと忙しそうですね。(パフォーマンスとしてはカッコいい!って思いますけどね。)
タイヤを体力、ガソリンをお金とするならば、「ドリフト人生」とは、派手に色々やってはいるものの、体力とお金ばかり喰うわりに進みが遅く、あまり成果の上がらない生き方をすることです。
この「ドリフト走法」と対極をなすのが、「グリップ走法」で、最もオーソドックスにタイヤをスリップさせないように車を走らせる方法です。この走り方が最も速くタイヤにも負担をかけず、燃費も良いのです。1つ1つのコーナーのクリッピングポイントを外さず、丁寧に最速で攻めていく。クリッピングポイントはいうなれば、石の目というか、学びのツボというか、コツみたいなものでしょうか。そこを外してしまうと、クリアするのに時間がかかってしまう点のことです。
すなわち、「グリップ人生」とは、見た目は地味だが、体力とお金を限界まで投資して、最速で成果を上げる生き方をすることです。限界を完全に下回る走り方もグリップ走法に変わりありませんが、それではタイムが縮みません。
ここで絶妙なポイントとなるのが、車やバイクでコーナリングしているときに、最もよくタイヤがグリップしていると感じるのは、タイヤが微妙に横滑りを起こしている状態のときだと言われていることです。グリップの限界を僅かに超えた領域で走ることが人間の感覚としてもタイムとしても最も良いということになるそうなのです。
人生に置き換えてみると、余力を残してはならないし、限界を大きく超え続けても返って効率が悪くなる。体力とお金の限界を僅かに超えたところで人生をコントロールすることが、目指すゴールに最短で到達するために必須である。ということになるのではないでしょうか。
人生、ドリフトしてますか?グリップしてますか?
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
あなたに素敵な人生のひとときが訪れますように♪