芸事の道を進む人というのは、世に出るまでの間はひたすらにプロダクトアウトな感じで、目の前のことに集中するように思います。
それが世の中の役に立つかどうかとか、たぶん関係ないのでしょう。やりたいからやる。それだけでモチベーションが永続するタイプ。
己がこれと決めた道以外のすべてを綺麗サッパリ棄ててしまえる潔さにちょっと憧れてしまいます。
芸事で名を成したひとは、殆どがこのタイプではないでしょうか。
棟方志功さんなんて凄いですよね。奥さんの扱いとか。。。寒風吹きすさぶ中、墨を持たせてずっと待たせているとか、今だったら虐待と思われても仕方ないようなことを平気でやっちゃってます。とはいえ、もし彼がマイホームパパであったとしたら、私達が彼の名前を知ることはなかったかもしれません。
後の世に名を残すような人は、その修行中、周りのことなど考えている余裕などないくらい、あるいは、自分の世界観以外をすべて切って捨てるほどの冷徹さをもって没頭しているからこそ、その領域で突き抜けていくのだと思います。
マーケットインな芸術家がいたとしたら、彼の作品には、おそらくさほどの感動はないでしょうね。
モネやダリの絵を観て感動する人は数知れませんが、街で似顔絵を書いている方の絵は、ちょっといいなと思うことはあっても、それに感動するということは、まずないと思います。
1976年にアップルを設立して以降のジョブズが関係する特許と意匠登録は300件以上あるそうですが、突き抜けているデザイナーは、やはり、ものづくりに対して完全に没入することができる人なのではないかと思います。
名を成すことの是非を論ずるつもりはありませんが、何かしら抜きん出たものを持ちたいと思うのであれば、人生のリソースを投資する先の選択と集中をシビアに迫られることは間違いなさそうです。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
あなたに素敵な人生のひとときが訪れますように♪